夜の学園。久々にＣ．Ｃ．と出かけた一日。帰り道ふと夜空を見上げると、少ないけれど綺麗な星空が見えた。

「Ｃ．Ｃ．」

無言で振り向くＣ．Ｃ．。黙って空に指を向ける。Ｃ．Ｃ．の視線が下から上に上がっていく。

「……ぁ」

黙り込んでしまったＣ．Ｃ．の沈黙は、声にならないぐらいの感動の証。その瞳は大きく開かれていて、輝いている。
笑い出したい気持ちを抑えて顔に力を入れる。口を固く結んで堪える。笑うと、きっと彼女は拗ねてしまうから。

「凄いな…ルルーシュ」

その声はまるで普通の少女のようで。俺の顔を見つめるＣ．Ｃ．。その表情があまりに普通の少女のようで。思わず笑いそうになる。

「……ルルーシュ。お前は星を見てると、自分も星の一部になったような錯覚に陥る事は無いか？」

また何故か、真剣な表情で空を見上げていた。その声は何時もと同じで。

「星は近そうに見えて、遠い」

呟くように吐き出された声に、Ｃ．Ｃ．の視線が交わる。その瞳は、暗がりで確かには解らなかったが、僅かに不安に揺れていた。

「……」

「ルルーシュ？」

少しの沈黙。僅かに不安を感じさせる声。俺は空を見上げ言葉を探す。思っていたよりも近くにいるＣ．Ｃ．。少し驚いてるような、不安そうな表情。

「星から見たら、俺達は一つの星だろな」

こんなに近くにいるから。そう言ってＣ．Ｃ．の唇にそっと自分の唇をつけた。

「……私の質問に答えてないぞ」

Ｃ．Ｃ．は少し照れたようにはにかんで、小さな花みたいに微笑んでいて、俺の手をそっと握った。

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帰り道、手を繋いで、笑いあう。
二人の心は寄り添いあって、空から見るとまるで一つの星のよう。
だけど本当に二人の心は重なって、二人一つの星になりました。