「ルルーシュ」

部屋に戻ると、C.C.は既にパイロットスーツに着替えていた。部屋の明かりが低い音を立て、点滅を繰り返している。その不安定な明かりの下で、緑の髪がふわりと舞っていた。

「……何だ」

「私を、お前の騎士にしろ」

「……それは、どういう風の吹き回しだ」

「言葉通りだ、一々突っ込むな。時間が無い」

着替え終わり、C.C.に向き合う。彼女の双眸は真っ直ぐに俺を見据えて、言葉を待っている。

「……ああ、だからお前の余興に付き合ってやる暇も無い」

「そうだな。じゃあ、私は今からお前の騎士だ」

誤魔化す様に視線をそらし、マントに手を掛けた。

「………」

「私が、お前を護る」

その驚いて言葉に振り向くと、彼女は俺の足元に跪いて、頭を垂れていた。わからない。傲慢なC.C.が俺に…?

「ルルーシュ、私は真面目だ」

「……くだらない、行くぞ」

「………」

C.C.は顔を上げ、視線が交差する。揺るがない決意。想いが瞳を揺らし、俺の心を直に揺さぶる。

「C.C.、何でそんな事を言い出したかは……俺はわからない」

「…ルルーシュ」

全てを見透かしたような明鏡の様な瞳。視線は反らせなくて、ただ吸い込まれるように見惚れる。

「お前に護られるなんて、冗談じゃない。そもそも、お前は騎士と言うよりかは、女王だろう?」

「………」

「だから、毅然としてろ。俺の横で。お前に、願いを視させてやる」

そう言い放って、踵を返そうとした。だが、C.C.が俺の手を掴み、離さない。彼女は俺の掌をそっと包み、愛しそうに唇をつける。その感触が酷く冷たくて、思考が止まった。

「……お前の横で、私は願いを視る。その代わり、私はお前を護る。護りたいんだ、お前を」

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