「あぁ…ふ…っ」
「声を出すな、誰かに聞こえたらどうするんだ…?」
「ぁ…で、も…我慢できなぃ…」
静まり返った夜の部屋。そこに女性の荒い息遣いと、小さく、だが確かに厭らしく濡れた音が響く。
両手で声を出すまいと必死に口を押さえる女性の紫髪が激しく左右に揺れる。それらに合わせるかのように頬を伝う涙がシーツに染みを作っていた。
両手の隙間から除く白い首筋に、青年が舌をつけた。その舌は生き物のように首を這いずり回り、やがて鎖骨、そして肩、胸に辿り着く。舌が動くたびに女性の体が僅かに揺れる。青年はそれを無機質な真紫の瞳で見つめていた。
「ぁっ…は…っ」
「………コーネリア」
愛おしげに、紫の髪を手で梳かしながら青年は女性の名を呼んだ。コーネリアと呼ばれた女性は縋る様な目を青年に向け、何度も首を振っている。
「はぁ…っ…ル、ルル…シュ……お、お願い……」
哀願するような甘い声を出すコーネリアを見つめ、ルルーシュと呼ばれた青年は整った笑顔で首を振った。その笑顔は整っていて、歪んでいた。
「違うな…?コーネリア。お願いの仕方は、教えただろう?」
「っ……あぁ…っ!」
ルルーシュの指が少し動いた。卑猥な音を立て、コーネリアの体が大きくよじれる。ルルーシュの瞳が少し暗く光った。
コーネリアの瞳が涙で滲む。普段は気高き第二皇女としてエリア11を支配する総督。そんな彼女がこんな痴態を犯してる等と、誰が想像してるだろうか?だが、その日々は彼女を歪ませ、少しずつ狂わせていった。彼女自身も気がつかないうちに。誰よりも純粋で、気高く、直情的で在るが故に、壊れてしまった。そして壊れたモノから滲み出る闇を、弟のルルーシュは一身に受けている。その理由など、誰にも解かる訳は無い。だが、確実なのは、羽をもがれた天使のように、コーネリアは堕ちていった。
「お願い…します…い、イカ、せて欲しぃ…んです……」
ルルーシュは未だ流れる涙を、その唇で掬いながら意地悪くも歪んだ笑顔を浮かべ囁いた。
「コーネリア、何時も言ってるだろ?何処を如何して欲しいんだ?」
「…そ、そん……なぁ…っ!」
「ほら、ちゃんと言わないと」
ルルーシュの指がか弱く、震える。その刺激に身を悶えさせながらも、口を両手で押さえ、ただ鳴いていた。
「言えないのか…?でも、聞きたいんだ。可愛いお前の口から。出来ないなら、ここまでだ」
ルルーシュの瞳が妖しく、そして深く鳴動した。じっと、目を覗き込まれる。昂ぶった身体の熱はさらに燃え上がり、コーネリアの意識を一瞬だけ何処か遠いところへ追い遣る。
「やぁ…やめないでください……わ、私の…厭らしく、濡れているココを、ル…ルーシュの………で犯して、くださぃ……っ…」
「…良い子だな。だけど、もう少しきちんと言えないとな」
「そ…そん、なぁ……ぁっ!!」
急に片足が持ち上げられ、既に晒され、弄られている入り口に、ルルーシュの自身が押し込まれていった。
「はぁ…っ……ぁっ!」
ルルーシュは、腰骨の辺りをがっちりと掴んで固定し、乱暴に膣内を突き上げ、叩きつけるように腰を動かす。
「ゃっ…ぁ…あぁ…!」
荒々しく蹂躙する熱く硬い肉の槍を感じながら、コーネリアはただ涙を流しながら耐えるだけだった。
確実に、ゆっくりと壊れ、崩れ、歪み、狂っていく自分を感じながら、コーネリアは甘い声を上げ続けた。