ずっと
 
ずっと

思い焦がれていたけれど

自分が何をやっているのか?

どうして行動に移してしまったのか?

幾ら考えてもわからない。

ただ、私の下で横たわっているのは、憧れていた生徒会長だった。

 

――――――――――

 

触れてみると、嫌な音がしたような気がした。それは音がするほどにソコが濡れていることを表している。ゆかりは何時ものように、ソコに刺激を加えていく。柔らかく、硬く、繊細に、乱雑に、そして優しく、激しく。あらゆる多彩な動きで自身の欲情を高めていく。
意識の昂揚と共に、指が次第に滑らかに、そして早く荒々しくなっていく。それは更なる快感を引き出そうと、尽きる事無く動かしていく。
しかし、今ゆかりの意識、想像を支配してるのは、単なる快楽への欲求ではなかった。ゆかりは自分の親友である桐条美鶴。そして自分の想い人である雪南智哉。二人の夜枷を想像して自慰行為に身を投じていた。つまり、自分の姿を美鶴に、そして智哉に置き換えているのだった。

「も、もぅ……やだぁ……あ…ぁ……っ!」

その想像が二人の身悶える姿に到達した瞬間、意識も、視界も、全ての色彩も、形も、音を立てて崩れる錯覚に陥った。そして高く、枯れたような声を発し、ゆかりは果てた。

吹き出るような汗も拭かずに、どろりと滑る指を口に咥えた。ただ指をなめた。じっとりとした汗が身体から垂れて行く。その感触すらも刺激になり、冷めかけていた身体を再び熱くさせる。

「…ぅ……ぅぅ」

そうして再び行為に奔りはじめた。敏感になっている身体を、神経を、意識を更に攻め立てる。視界が白く染まり、ナニかが何度も弾けた。繰り返していくうちに、やがて思考が麻痺してくる。それに反比例して、意識は鋭く覚醒していく。彼に、彼女に対する罪悪感が思考を麻痺させ、貪欲に快楽を貪ろうとする本能が意識を、感覚を鋭くさせていく。ゆかりは今、理性を無視して動き続けるナニかにただ身体を任せていた。
果てる度に駆け巡る背徳感。それは喜びとなって快楽を刺激する。その精神が飽きるまで、ゆかりは自分自身を陵辱し続けていた。

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