私はあの頃、何も知らない無垢な少女でした。
兄上はとても優しく、聡明で、博学で色々な事を私に教えてくれました。
私にとってそれは新しい世界で、とても新鮮で、泥のように気持ち悪いこの宮殿の中で、たった一つのオアシスともいえる場所、時間でした。その頃は。

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思い出す。時々…いや、毎晩。独りの夜に、二人の夜に。ユフィと居るときも。
忘れてしまいたいのに、忘れられない。だって、常に上書きされていくのだから。何度も、そう、何度も。繰り返し、繰り返し。

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

ああ、それこそ気が狂うぐらいに。何度も、繰り返す。狂えてしまえばどれだけ楽だろうか。だけど、兄上への、彼への愛がそれを邪魔する。私の中で、記憶が。光景が。感触が。何度も、甦り、私の中で、囁く。

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「お前が、欲しい」

兄上の言葉に、私は何の躊躇も無く頷きました。いえ、躊躇はあったかも知れません。ですが、嫌われるのが嫌でした。あの人に。だから、私は従うしかありませんでした。

従う。そう、従いました。兄上の言うまま、流されるままに。私は、ソレの意味を全く理解してませんでした。
ソレがどんなに悪い事で、汚らわしい行為なのか、知りませんでした。全く理解してませんでした。

重ねた唇はおぞましく、胸を揉まれる感触は寒くて、秘所を触られた感触は吐き気を呼び起こしました。
臭い。口の中は唾液で一杯で、獣の様な臭いに身体が痺れて、気持ち悪い。
そして、私の全てを侵略、陵辱するような、アノ感覚。汚い、何て汚らしい。穢れた、行為。やめて、もうヤメテ欲しいのに、終わりませんでした。

時間として長かったか、短かったかは分かりません。ですが、私にとっては長かったです。ただ、性交と云うモノが、酷く気持ち悪く、不快で、穢れてて、汚い。と言う認識だけが私の頭に残りました。

コレでで終わりだったら、良かったのですが。コレが、始まりでした。

終わらない、始まり。

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ああ…っ！気持ち悪い。汚い。汚らわしい。だけど、私の口から漏れるのは拒絶でなく……
快楽と情欲の嗚咽が溢れていく。私の心と身体は、兄上を求めていて。

気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾔﾒﾃ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾔﾒﾃﾖｵｶｻﾅｲﾃﾞ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾓｳﾔﾒﾃｹｶﾞｻﾅｲﾃﾞ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　　　　ｺﾚｲｼﾞｮｳｹｶﾞｻﾅｲﾃﾞ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　　　ｻﾜﾗﾅｲﾃﾞﾌﾚﾅｲﾃﾞ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　　　　　　ﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃﾔﾒﾃ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾀ　ｽｹﾃ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い　　　　　　　　　　　ｹｶﾞﾗﾜｼｸﾃｷﾀﾅｲ
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い

ｷﾓﾁﾜﾙｲ。ﾜｽﾚﾃｼﾏｲﾀｲﾉﾆｸﾘｶｴｽ。何度ﾓ、何ﾄﾞﾓ、ﾅﾝﾄﾞﾓ。